私たちがイメージしたのは、プロバンスの古い農家、そして家具は、シンプルモダンという組み合わせです。イギリス風の重厚な部屋もすてきですが、近畿地方は、とにかく夏が長いわけで、深いトーンの色に囲まれて暮らすのは、ちょっとキツイのです。そんなわけで、光あふれる、かろやか〜な南仏調で、行くことになったのです。たとえば、こんな感じのプロバンスの家をイメージしたのです。


南ヨーロッパに多い、厚い漆喰の壁や天井に囲まれた部屋は、とても落ち着くものです。その表面は、スムーズなものより、でこぼこのあるもののほうが温かみが合って好きです。この写真の天井は、ボールトと呼ばれるドーム状の構造。とてもかっこいいのですが、マンションの居間で取り入れるのは、不可能です。そこで、玄関のドア側の天井を小さなドーム構造にして雰囲気を楽しんでいます。
タイル状のテラコッタの床も取り入れたい要素のひとつ。当初、居間に取り入れたかったのですが、自分たちでの施工が難しいので、玄関で使いました。
写真では、わかりずらいですが奥に木の梁が見えています。南ヨーロッパでは、こういった剥き出しの立派な梁をよく見かけます。無垢の木材は、一本一本表情があり、大量生産される素材とは違い、家に個性を与えてくれます。
石造りの家の内部。石を積み上げた壁がそのままになっているのも風情があります。厚い漆喰が塗られていたり、さらに壁紙で仕上げられていることもありますが、石積みの風合いを楽しむほうが、今では贅沢でおしゃれな気がします。ここでも見られる太い梁、厚い石壁など、自然素材の豊かさを感じます。きっと数百年にわたって、ここでいろいろなドラマがあったことでしょう。
照明は、間接照明のみ。やぼな蛍光灯などありません。普通のマンションでも照明を変えるだけで、けっこう、雰囲気が変わります。フランスやイタリアの雑誌をみると、こういった雰囲気の部屋にシンプルな家具を配置しているのを、よく見かけますが、真似をしたいセンスです。りっぱなアンティックの家具もとても似合うのですが、ときに重厚すぎて、毎日の生活を送のには疲れるかもしれません。ここでも、手前にあるソファは大きくてシンプルなものです。生成りのファブリックの色も、いいですね。
ナチュラルな雰囲気のキッチン。色が均一でないアンティック風のレンガが使われています。表面も凹凸がかなりありそうです。目地が白っぽいので明るい仕上がりです。床は、テラコッタのタイル。そして天井の梁は、白っぽい塗料で塗られています。白っぽく塗られた梁は、イギリスでは、見かけたことがありません。(あるのかもしれませんが・・・)。南仏で見かけたときは驚きましたが、その軽やかな雰囲気に感動したものです。この写真のようなクリーム色だけではなく、やや薄い黄色に塗られたものや、ペパーミントグリーンに塗られたものも見かけました。日本人には、ない色彩感覚です。ベージュのグラデーションで作られた部屋の中、窓わくのブルーの鮮やかさが目をひきます。こういうポイントとなる色が入ると元気な引き締まった印象を作れるようです。


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